「カウント」でわかる放課後ティータイムの成長。

昨日「U&I」は劇中で唯一カウント無しで始まる曲ということを書いた。たまごまごさんのけいおん!キャラクターの名前についての話で、関連する部分があると思うのでもう少し突っ込んでみる。

「律」の語はそのまま「規律、法則、秩序」という意味があります。
あるいは基準を整える、という意味なんかもあります。「自律」なんかがそうですね。

アニメ劇中での放課後ティータイムの持ち曲は、全て律のカウントから始まる。*1リズムが走るとか突っ込むとか澪がぶーぶー言いそうだが、HTTのリズムの「基準」は律。これは絶対。

おもしろいのは「ふわふわ時間」で、唯単独のギターカッティングで始まって他のパートが入ってくる曲なので、本来はカウントが必要ない*2曲だ。しかし、初心者で慌てんぼうの唯のために、初ライブの1期6話では「ワンツースリーフォーワンツー!」と声も入れてカウントする。それが、1期12話ではスティックを2発叩くだけ。2拍で律のリズムを取れるようになった唯の進歩。

そして、3年学祭ライブの「U&I」。ドラムから入るのでカウントがいらないのは確か。だが、ドラム部分が短いのでテンポの感覚がメンバー間で揃っていないと、全員が入ったところでリズムがヨレる。実は、去年までのHTTなら難しかったかもしれないアレンジだ*3。短いドラムのフレーズから律のテンポを掴んで、ピシっと揃えられるのが今の放課後ティータイム

残念ながら、2期20話では「ふわふわ時間」のイントロは聴けなかった。今の唯だったら、律のガイドなしでも弾けると思うけれど、それでも律のカウントから入ってたかもしれないと想像するのは楽しい。

おまけ

カウントに注目して「けいおん!」シリーズを観ていたのは、森脇真末味のマンガ「おんなのこ物語」の影響が大きい。バンドの状態がピークにあることを、「全曲カウントなし」で表現していた。そのライブ中で唯一カウントから入ったのが、主人公が初めてバンドに持ち込んだ曲であり、ワンマンなリーダーに解散を決意させた曲というハードな描写。30年近く前の作品だが、音楽(バンド)好きの人にはぜひ読んでもらいたいマンガ。タイトルはぜんぜん関係ないから。

*1:「カレーのちライス」だけイントロ部分が劇中に出てきていないが、アルバム収録のLiveMixはカウント入り。

*2:その証拠にLiveMixではカウントなし。

*3:同様にドラムから入る「私の恋はホッチキス」は、新歓ライブではカウントを入れている。