「正解はひとつ!じゃない!!」は名曲。
最近のアニソンの個人的なヒットがミルキィホームズの「正解はひとつ!じゃない!!」。自分のブコメがきっかけで、@yaoki_dokidokiさんが歌詞の分析をされていた(Togetter - 「作詞の教科書としての「正解はひとつ!じゃない!!」の、すばらしさと畑亜貴らしさについて(探偵オペラミルキィホームズOP)」)。ということで、自分も感想を書きとめておこうと思う。
まずは「正解はひとつ!じゃない!!」というタイトル。「正解はひとつ!」では名探偵としては当たり前、それを否定することで名探偵以上の何かであることを示す*1。しかも、「落ち着いて考えれば、それって意味ないんじゃ…」というミルキィホームズらしい突っ込みどころまで準備されているという素晴らしさ。
それから、自分はこの最初のフレーズですっかりやられてしまった。
じゃん! 探してますよ目撃証言 足音はどこですか
はい! 昨日の朝は子猫と走る 駆け足リズム聞いたばかりですシャーロック・シェリンフォード(三森すずこ),譲崎ネロ(徳井青空),エルキュール・バートン(佐々木未来),コーデリア・グラウカ(橘田いずみ)・作詞:畑亜貴『正解はひとつ!じゃない!!』Lantis 2010年
擬音から始まる歌いだしが、キャラクターのイメージにも、オーケストラヒットを多用している楽曲にもぴったり合っているのが見事。そして「目撃」から「足音」と視覚から聴覚へのいきなり転換、「昨日の朝」で時間軸を遡り「聞いたばかりです」で現在に戻す。たったこれだけのフレーズなのに振り回されるこの感じ、本編を観ている時の感覚によく似ている。
そして、一番ぐっときたのが2番のサビだ。ちょっと目頭が熱くなる。
君は君を知らないかも
うんとたくさん時の中で
出会いますよ正解にシャーロック・シェリンフォード(三森すずこ),譲崎ネロ(徳井青空),エルキュール・バートン(佐々木未来),コーデリア・グラウカ(橘田いずみ)・作詞:畑亜貴『正解はひとつ!じゃない!!』Lantis 2010年
今は正解に出会っていない=失敗したり、悩んで立ち止まったりしているということ。こんなふうに、うまくいかない若者を当たり前のものとして全肯定する歌に自分はすごく弱いみたいだ。これを聴いてから、ミルキィホームズをわりと素直な成長物語として楽しんでいる。まだ6話までしか観てないから(AT-Xで観ているので)、この先どうなるかはわかんないけど。(歌詞)