「化物語」を観た。

公式サイトで配信開始された「第十五話 つばさキャット 其ノ伍」を観た。狂ったように髪の毛が動いているカット(全編うごいてるけど)が田中宏紀みたいだなと思ってたら田中宏紀参加してた。これだけの作画なら遅れまくったのも納得。バサ姉派なので、話の方も満足した。

化物語がヒットした理由はいくつかあると思うが、渡辺明夫のキャラクターデザインもその一つだろう。十五話の提供バックのイラストのような、今でも一線級な「萌え絵」と、ディテールをちょっと追加するだけでリアル系の演技に耐える立体的なデザインの同居。下の画像は、十五話アバンタイトルの泣きじゃくる羽川。上と下は厳密には別カットだが概ね同アングルの一続きのシーンだ。

ハルヒの「ライブアライブ」で、大きく表情を崩して歌うハルヒのカットに拒否反応を起こしたファンが少なくなかったのは、もともとのキャラクターデザインがリアルな表情に向いていなかったせいだと思う。前に書いた「最近のキャラデザ」の話に通じる部分でもある。

今回、口の中(歯)をきっちり描いているカットが多かったので、湖川友謙(アニメの立体的・リアルな表現と言えばどうしてもこの人が出てくるな)を思い浮かべた。吉田竜夫→宮本貞雄→湖川友謙→(ちょっと飛んで)梅津泰臣渡辺明夫というタツノコの系譜でとらえるのも面白いかもしれない。いずれにせよ、渡辺明夫はもっと評価されていいと思う。