レールガン御坂美琴を全力で擁護してみる

とある科学の超電磁砲の16話を観た。美琴の(いささかナイーブな)正義感が固法先輩にも向けられるあたりで、かなりぐっときた。自分はあれがいいと思っているのだけれど、「上から目線」だのなんだのとアニメ版の美琴は評判が悪い(例えば、今日もやられやく 『とある科学の超電磁砲』第16話、2chでは"ストーリ→誰得 美琴→キャラ崩壊・空気")。

−以下、妹達(シスターズ)編のネタバレ含む−

御坂の価値観(価値観が狭いやつ)を否定するってことを繰り返してる(ハードルを超えられない者の存在と立場が変わっても変わらない想いの存在を認めさせてる).
2010年冬アニメ その2 - WebLab.ota

美琴の価値観の源泉は、おそらく筋萎縮症*1と闘う人々。困難な病気に立ち向かって生きている人たちがいるのに、能力レベルの壁ぐらいであきらめるな!というのが本心ではないか。そして、「ハードル」が能力レベルの壁だけでなく、病気も示しているのだとするなら。「ハードルを越えられない者」が存在してほしくないという願いがあるんだ。たぶん。

治療方法の研究のために力を貸していることも含め、本人の口から語られることはない。そのため、病気と闘う人たちをイメージしながらも、自分の話としてしかハードルを超える努力の話を語れない。現時点では上から目線の説教に見えてしまうのもしょうがないというか、むしろ正しいだろう。

でも、こういう美琴だからこそ、妹達のエピソードで、利用されていることを知ったときの絶望感と、そこから立ち上がる感動(と、上条さんの存在)がより大きくなるんじゃないだろうか。

というわけで今の美琴もよいのだけれど、早く妹達だしてくれ。

*1:美琴の能力で改善する可能性があるのは、原作の筋ジストロフィーではなく神経原性の筋萎縮ではないかと思われるので、このように表記した