けいおん!!2話のギターを調べてみた。

けいおん!!」2話に出てきたギターがGibson SG Specialだという話がネット上で広まっているようだけれども、いくらなんでもそりゃないだろうということでちょっと調べてみた。

まず台形のポジションマークとヘッドのインレイ、ハムバッキングピックアップ搭載でSpecialではなくStandardであることが確定。スモールピックガードなので初期モデルであることも確定。あとはヴィンテージか現行のリイシュー(再生産)モデルか、ヴィンテージだとしたら何年ごろのモデルか?

さすがにSGマニアでもなんでもないので、ここからはネットの情報に頼る。既に閉鎖されたサイトのようだが、初期のSGの現物を集めて比較した「SG特集」というページが見つかった。初期Standardだけで6本も載ってる!リイシューモデルについてはイケベ楽器店のこのページを参考にした。あとWikipediaのSGのページ

  • ロッドカバーが「Les Paul」なしで、2プライ(に見える)。'63以前のモデルという線がこれで消え、2プライだとしたら'64の可能性が高い。
  • リアピックアップの右側にピックガードのビスがあるので、'61を復刻した現行リイシューの線も消える。*1
  • 以上で'63〜'66の範囲であることは確定。この先は作中の絵から判断するのは難しそうだ。
  • 確証はもてないが、シャープな形状に描かれていたことから65年以前のモデルではなかろうか。
  • ブリッジがワイヤー無しABRに見えるのが気になるところ。ストップテイルピース仕様にカスタムした際に、ブリッジも交換している可能性はある。

こんなところかな。あと、店員が「ハカランダという、今となっては貴重な木が」と話していたけれど、ハカランダ(ブラジリアン・ローズウッド)はワシントン条約で指定されてるくらいなんで、ヴィンテージ・ギターでも輸出入に政府の許可が必要だと思った。この時代のギターを海外から安く買い付けてくる、ってのも大変なわけですね。

ついでに。楽器店のシーンから、エリック・クラプトンぽい誰か*2とアンガス・ヤングっぽい誰かと、トニー・アイオミっぽい誰かと、ピート・タウンゼントっぽい誰か。SG使いなギタリスト達。ピート・タウンゼントは1話冒頭、唯の「必殺技」ウィンドミル奏法のオリジネーター*3

意外と「けいおん!」関連の音楽ネタはわかりにくいのである。でも、ちゃんと作ってあるよということで。

*1:過去のリイシューとか他メーカーのコピーモデルは正直わからない。作中で50年ぐらい前のギターって言ってるんだから、本物のヴィンテージと考えた方がいいのだろう。

*2:クリームの「サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」風のBGMからクラプトンと思ってたら、どうやら画像はミック・テイラー。気がついた人すごい。

*3:さらにどうでもよいが、豊崎愛生がエアギターでウィンドミル奏法やってた動画をどこかで見かけた。たぶんスフィアのなにか。