「まおゆう」を読んだ。

話題の『魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」』を読んだ。以下、感想など。

  • たしかに序盤の「やる夫で学ぶ○○」みたいなスタイルは、小説だと思って読むと入りにくい。しかし、ゲームにおけるインストラクションあるいはチュートリアルのステージとして設定されていると考えれば、年少の読者に親切なやり方かもしれない。商業作品だと、おそらくこうはいかない。
  • 書籍やマンガやアニメや実写になったとしたら、この形式で書かれた物語から何が抜け落ちて、何が足されるかには興味がある。
  • 「終わりがない」とよくいわれるMMORPGの世界にJRPGの物語を組み込んだように思えた。MMORPGの経済は、現実社会と接続してしまったぶん、まおゆうの世界より大変だよなと思ったり。
  • わかりやすい伏線によって、期待通りに話が進んでいくのがおもしろかった。逆に言えば、予想を裏切る部分が殆どないのが弱点かもしれない。特にラストはその意味で物足りなかった。
  • 魔王にも勇者にもひかれなかったが、ラスト手前までのメイド姉の物語はよかった。アニメやマンガにすることがもしあるのなら、メイド姉が主役だといいなあ。
  • あの長さを最後まで書ききったことは、素直に賞賛したいと思う。