「スマイルプリキュア!」18話を観た。

おもしろかった。いちばん心を動かされたのはゴール後のなおに抱きつくみゆきの福圓さんだったな。教員やってたころを思い出して胃が痛くなるシーンも多々あったり(あの選手決めの話し合いで静観できる担任の先生すげえわ。あとでれいかあたりを通じてこっそりフォローしてそうだけど)。

さて、観た後で高遠るいさんの「やよい、辞退しよう - 高遠るいの日記」や法華狼さんの「『スマイルプリキュア!』第18話 なおの想い!バトンがつなぐみんなの絆!! - 法華狼の日記」を読んだ。お二人が批判、あるいは疑問を呈している部分は言われてみると納得するところもある。で、面白いと思ったのはここ。

たとえばこの話、運動神経悪いピースちゃんを本気で走らせてみたら足だけは速いことが発覚してリレーの選手に推されるけど、本人は「競争は苦手」と尻ごみする。それを「いつもの5人でならどうだ」って感じでマーチさん中心に応援する…とかいう筋だったら、最高に楽しく見れたと思うの。

たとえば、運動が苦手な黄瀬が他の競技に出なかったため、強制的にリレー選手とならざるをえなくなり、それをフォローするためプリキュアの仲間達が立候補したという流れなどもできたはず。

これはたしかに観てみたい。次回もやよい回が重そうで、たまには底抜けに楽しい黄色回やってよ!とは思うし。ただ、今回のポイントはここだと思った。

なお 「ごめんね。私のわがままに巻き込んじゃって。
私、みんなと走りたいんだ。
この5人で、一緒に。」

まあ運動会エピソードとの食い合わせは悪かったかもしれないけれど、「5人で何かやりたくて、なおが珍しくわがままをいう話」自体がよかったと思う。今回と同じ山田由香脚本回、第4話「直球勝負!風のキュアマーチ!!」でキュアマーチ覚醒のきっかけとなったサニーのセリフ「まだそんなに固ないけど、これから固い絆になるんや!」につながっている。

もう一つ思い出したのは16話「れいかの悩み!どうして勉強するの!?」で、転んだ弟に駆け寄るれいかを制止して、がんばったとほめるところ。あの場面が強く印象に残っていたので、やよいの沈んだ表情をみて戸惑う(ように見えた)ことにもわりと納得がいった。きっとうまくいくと思ってたんじゃないのかなあ。実際のところ、やよいは「わたし、がんばってみる!」って言ってたのだし。少しずつ走るフォームが力強くなっていくのもよかった。

「家族思いのしっかりした子」意外の印象が薄くなりがちなところがあるんじゃないかと思うのだけれど、山田脚本回と成田脚本回はなおの色々な面を見せようとしていると感じる。今回は、少なくとも自分の中では、なおの存在感が大きく増した。泣き出したゴール後の表情の変化も含めて。